「認知症」になると多くの方が歯医者に行かなくなってしまいます。理由は、そもそも歯医者には「怖い」「痛い」「通院がめんどう」等のイメージがあり、さらに、認知症になると、治療中に「口を開けていること」や「右を噛んで」などに対応するのが苦手になってくるからです。
そして、認知症の症状が悪化とともに、さらにきめ細かい治療が行えなくなってきます。歯の病気はさらに悪化すると言っていいでしょう。
そのため、早期に歯科治療を行って欲しいと思います。ご自宅に伺って治療を行う「訪問歯科診療」も可能ですが、やはり設備の整った「歯科医院」での治療の方がきめ細かく処置ができます。通院が可能なうちに診療室でしっかり治療を行っていただきたいです。
当院は認知症の方の歯科診療に力を入れており、実績も豊富ですので、ぜひ一度ご相談ください。
「認知症」の方に起こる「歯に関する問題」について詳しくご説明していきます。
通常、歯医者に行かなきゃと思うのは「歯の痛み」や「違和感」を感じた際だと思います。しかし、認知症の方は「痛み」を感じにくくなるため、これらを訴えることが難しくなります。その理由は、「感覚異常」の症状があることと、加えて、痛みを「言葉」で伝えることが難しくなるためです。
また「記憶障害」により、歯磨きをしたことを忘れたり、入れ歯をどこにしまったかを忘れたりすることがあります。重症になってくると、歯ブラシという「道具の意味」が分からなくなり、歯ブラシが何に使うものなのか判断できず、自分で適切な歯磨きができなくなってしまうこともあります。
入れ歯の方は「付け外し」ができなくなります。認知機能の低下は、食べるという行為をコントロールできなくなり、速いペースで噛まずに飲み込み「窒息事故」を引き起こすこともあります。
このように「認知症」が原因で歯の問題が数多く起こってしまいます。
まとめると以下となります。
当院が行う治療としては大きく分けて「初期の認知症の方の歯科治療」と「進行した認知症の方への歯科治療」の２つです。それぞれ詳しくご説明します。
まず、認知症の初期の方ですが、こちらは「予防処置」を中心に行います。お口の中の衛生状態が悪くなっていて、虫歯や歯周病になるリスクが高いからです。歯科医院に来られる間に集中的に治療を行います。患者さんに合わなくて不具合がある「入れ歯」は作り変えをお勧めします。それほど重症でなくいつか治そうと思ったいた歯があったら、治療を行います。
おそらく「歯科医院での治療」が相当困難になっているケースが多いです。歩けなくなったり等の「運動障害」が起こっていると「歯磨きができない」「入れ歯の取り外しができない」状態になっています。「お口の動き」も悪くなり、食べかすやばい菌が残りやすくなります。
歯科医院で行うことは、「虫歯」「歯周病」を防止するための「歯磨き指導」です。歯科衛生士による「専門的な口腔ケア」を受けることも可能となります。
歯科医院にお越し頂けなくないほど重度の方には「訪問歯科診療」で対応します。迷わず、一度ご相談いただければと思っています。
認知症が進行すると「歯磨き」の動作はできて、本人も歯磨きができているつもりになっても、実は全然「磨けていない」場合が多くなります。
虫歯や歯周病はしっかり汚れが取れないといけませんので、ご家族の方には「磨けているか」を確認していただきたいのです。もし磨けていない場合はサポートしていただきたいと思います。
難しい場合は、当院にご相談ください。
認知症の方の「歯科治療」は、多くの歯科医師が「難しい」と感じるほど大変なことです。
予約した日に伺ったものの、上手くコミュニケーションがとれずに、そのまま帰って来た
ということもあります。「歯型を取れるだけでも奇跡だ」と思ってしまうようなケースもあるようです。
そのため「認知症の歯科診療」に対応できない歯科医院も多いようです。
しかし当院ではしっかり対応させていただきます。それはどんな患者さんも見捨てたくないという、医療人としての強い想いからです。
認知症になると、認知症の治療だけでも大変なのに、「歯科治療」は後回しで良いと思われる気持ちは重々承知しています。
しかし、虫歯や歯周病が悪化して「痛い」「不快な思い」をしないために、お早めの治療をお勧めいたします。患者さんのご要望にできる限り沿った形で治療を進めてまいります。ぜひ一度ご相談いただければと思います。
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。
0120-7474-13
